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第42話 その質問は、誰のためですか②

Author: 花柳響
last update Petsa ng paglalathala: 2026-06-27 06:01:30
 言ったあとで、息が少し浅くなった。

 テーブルの白いクロスの端が、指先の近くでかすかに動いた。

 ただ、声は途切れなかった。

「如月家が私を心配する時は、たいてい私の意思が邪魔になります。今回も同じですか」

 未央の笑みが崩れた。

 近くの席で、小さく息を呑む音がした。誰のものかは分からない。

「ひどい言い方ね。あなたがまた人を騙してるって思われたら、かわいそうだと思っただけよ」

「かわいそう、ですか」

 かわいそう、という言葉が耳に残った。

 未央はいつも、その言葉を口にして、自分だけは優しい人でいようとする。

「今、ここでやる話じゃない」

 声が思ったより強く出た。

「何かあるなら、あとで。人のいないところで、記録も残して」

 未央の指が、持っていた小さなバッグを強く握った。

 固い金具が、ぱち、と小さく鳴る。

 正しいことを言えている自信はなかった。

 最後の方になると声に細かな震えが混じり、手の先だけが冷たかった。

 それでも言えた。

 言い切ったあとで、息が苦しくなった。

「……三年前も、そうやって言い逃れしたの?」

 未央の声が低く
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